閃光☆法師のブログ。

アニメとゲームとICT、そして人生哲学について徒然なるままに。

【アニメ ゴールデンカムイ感想】曲者揃いの金塊争奪サバイバルッ!!!

俺は不死身の杉本だッ!!

 

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©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

曲者揃いのキャラクターが織りなす金塊争奪戦!!

北の大地・北海道に渦巻く野望。

一癖も二癖もあるキャラクター達による埋蔵金争奪戦。

 

今回は「ゴールデンカムイ」の魅力について語ります。

 

目次

 

あらすじ

日露戦争で「不死身の杉本」と呼ばれ英雄視されていた杉本佐一という男が主人公。

 

杉本は、「のっぺらぼう」というアイヌの男が北海道のどこかに大量の金塊を隠し、

北海道に散らばる20余人の脱獄囚の入れ墨にその在処が記されている という噂を聞く。

 

アイヌの少女アシリパと出会い、共に金塊を探す旅に出る。

 

軍、脱獄囚など様々な野望をめぐる騒乱に巻き込まれていく。

 

魅力1:キャラクターが曲者揃い

ホントにコレ。

とにかくキャラクターの癖が強い。

みんな尖りに尖ってますね。

そんなキャラクターたちが作るストーリーが今作の大きな魅力だと思います。

 

代表的なキャラを紹介します。

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不死身の杉本 ©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

まず主人公。

鬼神のような戦いぶりから、日露戦争では「不死身の杉本」と呼ばれた。

とんでもない胆力と根性、死の恐怖に支配されない強靭な精神力を持つ男。

また、大けがをしても翌日には走り回る、驚異的な再生力を持つ超人。

 

 

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アシリパ ©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

本作のヒロイン。

厳しい北海道の山や森での暮らしや狩猟、アイヌ文化についての知識に長けている、たくましいアイヌの少女。本作ではアイヌ文化の語り部的ポジション。

 

美味しいものが大好きで、獲物が取れるとよだれを垂らして喜ぶ。かわいい。

和人の食べ物には馴染みがなく、味噌をう〇こだと勘違いしたりする。かわいい。

 

こういうタイプのヒロインって珍しいんですよね。結構サバサバしてて

あんまり弱みを見せたりしないたくましい少女。

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変顔アシリパ(かわry ©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

こういう変顔を時折見せることもある。かわい(ry

 

 

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脱獄王 白石由竹 ©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

出ました脱獄王。

どんな刑務所からでも脱獄することから、脱獄王の異名を持つ天才脱獄犯。

 

 

紹介したいキャラクターはまだまだいっぱいいるので正直キリがないですが、

例えば

・金塊を狙い、時折鋭い洞察を見せる優秀だが狂人な軍の残忍指揮官 「鶴見中尉」

・元新撰組鬼の副長であり、脱獄の指揮を執った老練・ラストサムライ土方歳三

・冷たく無表情、狡猾な軍人で、思考の読めない孤高のスナイパー「尾形百之助」

・「不敗の牛山」の異名を持ち、怪物レベルの膂力を誇る柔道家「牛山辰馬」

・腕が良すぎてヒグマが山から消えるほどの、ザ・漢・凄腕猟師「二瓶鉄造」

・見た目は穏やかだが、息をするように人を殺す連続殺人犯「辺見和雄」

エコーロケーションの達人で、闇夜なら無敵の盲目盗賊「都丹庵士」

 

と、設定が熱い。

こいつらが金塊争奪戦の騒乱に絡んでくるわけですから、面白くならないわけがない。

魅力2:自然と学べるアイヌ文化

ヒロインのアシリパちゃんがアイヌの信仰や風習、文化をちょくちょく語ります。

昔教科書で少し習ったような気がしますが、知らないことばかりで新鮮でした。

特に食文化、グルメ描写に関して相当力を入れている印象でした。

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©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

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©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

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これは猟師飯 ©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

( ↑はアイヌの食文化っていうより猟師飯ですが)


このアイヌ文化を大きく打ち出したアニメはとてもユニークで、

中々他の追随を許すことはないでしょう。

 

作者のアイヌ文化に対する造詣の深さが見て取れます。

 

魅力3:熱く、ハラハラする展開

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斬り合う土方 ©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

変人奇人、曲者揃いのキャラクターたちが織りなすストーリーはスリル満点。

 

異能バトルではないので、戦闘中に成長したり覚醒して強くなったりとか、

キャラクターが急に強くなったりとかはしません。

 

敵対勢力の土方は老練で冷酷な侍だし、軍の第七師団はみんな屈強な兵士たちで

雑魚敵を相手に無双するような展開はほとんどありません。大体苦労します。

 

主人公も不死身の杉本とはいえ、毎回ギリギリの窮地に追い込まれて気が抜けません。

(あと結構グロい描写多いです。)

 

又、野望の交錯する金塊争奪戦では、

裏切りや結託などから勢力図が度々塗り替わります。

昨日の味方は今日の敵、今日の敵は明日の味方、みたいな感じですかね。

 

ドラゴンボールでも敵が味方になったりしますが、

ああいう展開はやっぱり熱いですよね。

 

アニメ表現の良さを生かしつつ、充分にリアリティを求めているバランス感覚が

ハラハラする展開を生み出しています。

 

まとめ

金塊争奪サスペンスを軸として、

アイヌ文化、狩猟、グルメ、ギャグ、etcを楽しめるゴールデンカムイ

dアニメストアでは 2020 5/31 までの配信になっています。

 

2020年の10月には3期放送も決定しています。

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©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

 未視聴の方はぜひ御賞味あれ。

 

 

 

 

 ネタバレ有感想・考察

 

白石と杉本の信頼関係

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©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

↑最初の共同作業がこれですね。この二人の顔、好きです。

 

個人的に白石はかなり好きなキャラクターです。

凶悪で残忍なキャラクターが多いこのアニメにおいて、

行動を共にする仲間の中ではもっともヘタレだが、たま~に役に立つ。

人間のクズみたいな雰囲気を醸しているが、

根はそこそこ優しくて仲間思いで自分自身は戦いを好まない。

白石を見ていると安心します。

 

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©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

最初は、金塊を求めるいわば「利害関係」のみで組んでいた杉本白石コンビ。

「俺はお前(白石)のことも信頼しているわけではない」

というセリフも杉本は当初口にしていましたが、

知らない間に深い「信頼関係」で行動している描写が見え始めました。

 

印象的だったのは上記写真の一幕。

脱獄王は関節を自在に外して細い隙間から脱出しますが、

当然普通の杉本は出られない(笑)。

白石は助けようとしますが、それよりもアシリパさんの救出を優先するよう

杉本が白石に頼む様子です。

杉本はアシリパさんの第一に考えていて、最も大きな目的がそれです。

それを白石に一任するというのはよほどの信頼関係が無ければできません。

 

白石の悪運を存分に生かして、3期でも活躍してほしいと思います。

 

杉本とアシリパさんの関係性

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©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

ここが一番気になってますね。

 

このカップリングは成立するのか否か。

恋人というより相棒同士っていう感じですよね。

 

アシリパさんの方は、おばあちゃんに嫁にもらってもらえと

言われたときに照れる描写があったり、

鹿の腹の中で一緒に過ごした時は良い感じの雰囲気でした。

 

個人的には結ばれてほしい二人だなあと思います。 

「全てが終わったら、俺たち結婚s(ry

 

 尾形、キロランケ、土方

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©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

尾形の目的は依然謎ですね。

尾形も食事とかを通じて心を開きつつあったので、

最強の味方を手に入れたと思いきや裏切り。

キロランケとはどういう関係なのか?

 

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©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

土方も何を考えているのかまだ全貌は明らかでない。

のっぺらぼうとはどういう関係なのか、まだ裏がありそう。

 

 

ウイルクが最期に残した一言も今後重要な伏線になること間違いなし。

この三人は重要参考人ですね。

 

特にキロランケ。こいつは曲者揃いのキャラクターの中では

(もちろん屈強なことは間違いないですが)

突出した特技を持ち合わせていません。

(馬の卓越した操作、アイヌの狩猟技術、泳ぎなどはあるようですが)

見ていて根が悪い人間だとは思わないのですが、

今後ビックリシークレットが明らかになるだろうと筆者は読んでいます。

 

まとめ

特に最後の5話ぐらいめっちゃ面白かったです。

鶴見とはずっと敵なんだろうと思いきや最後は利害の上で一応味方に。

 

キロランケとは件の相撲(笑)で良い信頼関係を築けたと思っていたのに、

杉本は「キロランケも尾形もぶっ殺す」発言。

不死身の杉本恐ろしいですね。

 

また、永倉が物陰からこそこそ家永のことを見ていましたが、

こいつはどうするんでしょう。

 

インカラマッも本当に味方なのか?

 

誰がまた裏切るのか、誰とまた結託するのか。

 

凍える北の大地で繰り広げられる熱い闘争、3期がめちゃくちゃ楽しみです。 

 

【7seeds】netflixオリジナルアニメ:文明消滅後のリアルな人間関係を描く傑作!

初のアニメ感想記事ですので生暖かい目で見ていただけると助かります^^

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©2019 田村由美小学館7SEEDS Project

7seedsが面白い!!!

 netflixの限定配信アニメで、正直ノーマークでした。
エヴァガやダリフラ,devilman crybabyを見るためにnetflixを契約した俺ですが、
ノーマークだった7seedsにこんなに心躍らされることになるとは、、、

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©2019 田村由美小学館7SEEDS Project

ネタバレなし感想

背景

 舞台は人類文明滅亡後の日本。地形も変貌し、過酷な環境で進化した凶暴な生物が跋扈する世界。

コールドスリープから目覚めた若者たちが協力し合って生きていくわけですが、見ているこっちとしては波乱の連続で油断も隙もありゃしない。

野生化した'人間'を描く

 普段、人間は理性という皮をかぶって社会を作っているわけですが、
野生の一部になった人間はとても不安定で、様々な諍いが生まれてしまうわけです。

極限の状況だからこそ、人間の本質的、例えばエゴ、信頼、愛、というようなところをこの作品は生々しく描写しています。

様々なキャラクター

 作中には様々な人物が登場します。異能バトルとかではないので基本的には常識的な人間の範疇を超えないのですが、甲子園球児、水泳選手、音楽家、不良など様々なバックグラウンドを持った人物が登場します。

一応主人公っぽい人もいるんですが、色んな人の視点で物語が進んでいくのでどちらかといえば群像劇です。

文明消滅後の世界で交錯する複雑な人間関係がすごい面白くて、予想のつかないシナリオに随分と振り回されました(笑)

色んなキャラがいるので、誰でも一人は感情移入できるキャラがいるんじゃないかな?

まとめ

 Dr.STONEが好きな人なら絶対面白い!!

あちらは千空TUEEEアニメで、 ギャグもふんだんに盛り込んで科学の勉強にもなっちゃう千空視点アニメですが、7seedsは ぶっとんだ異能キャラもいないのでよりリアリティというか生生しさがありますね。

 正直、作画は中の下ぐらいのレベルですが(笑)、シナリオ、重厚なストーリーを重視する人なら絶対におすすめできる作品です!声優も豪華だと思います!

単純にサバイバルアニメとしても面白い!ロビンソンクルーソーとかハマった人なら面白いと思えると思います。

 続きが気になってしょうがない、ホントに面白いアニメなのにあまりメジャーではありません。

まだご覧になっていない方、3期7seedsが制作されるようみなさんもぜひぜひ応援よろしくお願いします!!







以下ネタバレ有感想

あんまり良くなかったところ

 ほめちぎったんで言いますが、やっぱり7seedsの良くないところはキャラ作画と演出なんじゃないかと思います。

最近は高画質・高精彩作画アニメばかり見ているので基準は高いですが、目の動きや微妙な顔の動きで そのキャラの感情をうま~く描写しているアニメも多い中、7seedsは一応動いてはいるけどそういう細かい こだわりの塊みたいな演出が見られなかったのはちょっと残念。

せっかくキャラクター同士のインタラクションが素晴らしい作品なので、もう少し頑張れば問答無用の神アニメになったんじゃないかと思います。

美術はかなり高品質だと思いましたが、キャラ作画はどうなんだろ。。。動きのある場面に弱いような。。。

 俺が感じる中で一番ひどいと思ったのは十六夜さんが射殺されるシーンです。演出がしょぼすぎて シリアスシーンなのになんかシュールな感じになってしまってるのが勿体ない。。。。

(でもアニメが動くのは当たり前じゃないぞ!!SHIROBAKOで学んだだろ!!動いてるだけ感謝しろ!)

とはいえ。。。

 7seedsが本当に面白いアニメであることは間違いないです。
原作ファンからは結構叩かれているのを 見ますが、原作ファンというのは大体そういうものです(笑

それだけ根強いファンを獲得するほど、7seedsに対する思い入れの強い原作ファンも多いことでしょう。

記憶に残る作品であれば、それだけ原作との差異が細かく気になってしまうのは仕方ないでしょう。

 アニメから入った俺は見ててすんばらしく面白かったし、youtubeのトレイラーとかを見てて、 (おそらく原作を知らないであろう)海外ファンからは称賛のコメントの方が多かったように感じました。

見た目は不良、中身は小学生男子

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©2019 田村由美小学館7SEEDS Project
 最初にこのいじめっ子・蝉丸が出てきたときは、
「あ、こいつ死ぬな」
サバイバルドラマの典型的な死にキャラだと、そんな風に考えていた時期が俺にもありました。

 しかし今では蝉丸が俺の中のNo.1キャラクターになってしまった。
頭悪そうに見えて意外と人の細かいところが見えてたり、最初はナツをいじめてたけど、実は結構好きだったりするっていう小学生男子のような憎めないキャラクター。

殺伐としたチームもある中、蝉丸がいたおかげで、夏のBチームの和やかで明るい雰囲気を作ったといっても過言ではないでしょう。

安居と涼がウゼエ!!

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©2019 田村由美小学館7SEEDS Project
こいつらはトラブルメーカーというよりトラブルそのものでしたね。
大体安居はなんで脳天だけ白髪なんだよ。

 自分が原因で花さんを川に落としたようなもんなのに、
目の前にいるだけで助けない安居は本当にウザかった。

まあ、涼は根っからの性悪というか、見るからに感情の薄い冷たい人間なんだろうな というのは目に見えていました。

新巻さんがカッコいい

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©2019 田村由美小学館7SEEDS Project
銃にも屈せず、身一つで夏A以外のチームの代表として安居と涼に怒りをぶつける新巻さん。
 ここで、甲子園ピッチャーの豪速球がいかんなく披露されましたね。

普段温厚で優しいこの人がキレるシーンは本当にカッコいい。

たった一人で15年も、凶暴な野生動物を相手にしてきただけある。元甲子園球児の勢いには訓練された安居も叶わなかった。ざまあみろ温室育ち。

悪役を悪役で終わらせない

無事、安居と涼は夏Aの村からも追放されるわけです。
「追放とか生ぬるいな、生贄にするぐらいじゃないと禍根を残すだろ」
そんな風に考えていた時期が俺にもありました。

 このアニメのすごいと思ったところは、安居と涼の二人が、全く相いれない夏Bチームと出会うことで変化してしまうというところ。

 夏Bチームは、他のチームに比べても屈指の楽観主義で、殺伐としたチームもある中、
良く言えば「今を楽しく生きる」ということに最も長けているチームでした。

もちろん衣食住あってのことですが、落ちこぼれの夏Bチームは最も人間らしく過ごしていたチームと言えるかもしれません。(普通にあのチーム楽しそう)

 安居は、今まで「なぜ未来に行きたいのか」、考えたこともなかった。
ただただ生き残るために目の前のミッションをこなしていく。

衣食住をつきつめること、ただそれだけが安居にとっての人生であったのに対し、
文明滅亡後にも関わらず心から明るく、自由を謳歌する夏Bチームは、安居や涼にとっては目から鱗の光景だったことでしょう。

 問答し、共に死地を乗り越えることで、おちこぼれのはずの夏Bチームから「新しい生き方」のようなものを学び、安居と涼は過去の訓練による呪縛から解放されたわけですね。

二人とも人間らしくなって憎めないキャラになりました笑

続編(3期)への期待や妄想

こうして2期で、問題児二人は丸く収まったわけですが、新巻さんをはじめ他のチームにとっては
安居・涼は依然として悪役のままなわけです。

何も事情を知らない嵐たちですが、他のみんなと合流して二人がやってきた凶行を夏Bチームが知ったらどうなるんでしょうか?

せっかく深まった友情がなんかスレ違いでぶち壊されたりしないよな。。。?

そして謎の百舌はこれからどんな行動に出るのか?
蝉丸とナツの恋の行方は????(笑)

まさに一触即発の人間模様、次の展開が本当に読めない。
本当に3期が来てほしい。そんな作品でした。

netflixさんどうかよろしくお願いします。

以上7seeds感想でした。

遅ればせながら42tokyoに合格しました。

超久々のブログ更新です。
というかはてなブログをまた書く日が来ることになるとは。

そもそも42tokyoとは

フランス発のエンジニア養成機関です。

42tokyo.jp

 教師無し、授業無し、授業料無しという
それ学校なの?みたいな画期的な仕組みで教育を提供する学校です。

 42というのは全世界に校舎が存在し、東京では私は一期生です。
上記の42tokyoのページだけではどんな教育を行っているのか、という全体像が
つかめにくいですが、42 Silicon Valley校のページでは卒業生の声や
カリキュラムなど詳しい内容が載っているので、わかりやすいかと思います。

www.42.us.org

入学試験、その名もpiscine

 42の試験を経験した者として、体験談を記しておきたいと思います。

 学校自体も特殊ですが、入学試験も特殊です。
piscineというのはフランス語でプールの意味らしく、
42に入学した場合とほぼ同じ環境で実際に学習していきます。

 入学試験と言えば一発試験や面接による選抜などが一般的ですが、
piscineでは実際に約一か月間休みもなく登校します。

piscineの洗礼

 確か400人ぐらい登録されていたはずですが、最初の1週間で100人ぐらい脱落したようです。
( 42ではスイミングプールにちなんで「溺れる」と表現されます)

 実際、私も初日はわからないことだらけで、ガチで辛かった思い出があります笑
無論スタッフさんもいます。しかし、トラブルが起きたり、わからないことで連絡しても
「自分で解決してください。」
の一点張りでした笑。「ああ、これが42なんだ」と初日で早くも悟りました。

 正直言って、「手厚いサービス」、「待っていれば先生が教えてくれる」のを期待している人には
絶対に42は向いてません。

教えあいの学校

 42のスタッフは優秀な人たちですが、わかっていても生徒に教えることはほぼありません。
これは42の運営のコストを下げるという目的もあるとは思いますが、
私は別の目的があると思います。

 42はピアラーニングを謳う学校です。生徒同士が教えあうことで、
コミュニティ全体として知識がレベルアップしていきます。
先生が教える方が効率が良いように思えるかもしれませんが、
先生がいる学校では人に教えるという役割は教師に占有されがちです。

 42では授業もありません。与えられるのは課題のみです。
(一応フランス語の外人がしゃべっている講義コンテンツみたいなのはありましたが)
また、未経験者もエンジニア出身の方など、色んなバックグラウンドを持った生徒がいます。

 そのため人によって課題の進み具合はバラバラで、'人に教わる機会'も'人に教える機会'も
沢山あり、この積み重ねでみんなの知識がレベルアップできるようになっています。

 また、進度がバラバラであることは成長の目標や過程が見えやすいということでもあります。
当然自分より進んでいる人は常にいるし、自分が既にクリアした課題をやっている人もいるからです。
これは従来型の画一進度、画一授業を提供する学校にはない強い特徴だと思います。

 先生が教えないというだけで、勝手に自分たちで成長するコミュニティが形成されていました。

ピアレビュー

 42の特徴的な学習法の一つにピアレビューという制度があります。
これは課題に対して書いたコードを第三者に見てもらう機会です。
いわゆるコードレビューですね。

 これも、普通のプログラミングスクールであれば経験のある先生が担当するのが普通です。
しかし42では初心者が上級者のレビューを担当することもあります。

 自分よりレベルの下の人にはよりわかりやすく説明し、レベルが上の人からはより良いコードの書き方や高度な知識を教えてもらうことができ、挑戦的でとても良い仕組みだなあと思いました。

レビューをおろそかにせざるべし

 このピアレビューを終了すると機械判定に通され、それもクリアすれば次の課題に進める仕組みですが、
残念ながら課題をクリアすることが自己目的化してしまっている人もいました。

 本来であればこのレビューを経て、人にきちんとわかりやすく教えることで自他ともにコードの理解を深めるというのがピアレビュー制度の良いところのはずですが、これを早く適当に終わらせて個人課題をやる時間を多く確保しようとする人がいました。

 そのような人が増えると、せっかく教えあいの精神で成長するはずのコミュニティ全体のレベルアップが
停滞してしまいます。

 レビューを丁寧に、確固たる目的をもって行うことは42全体のみならず、
自分自身のために絶対に役に立ちます!
近視眼的に見ればパッパと終わらせてしまうのが効率よく見えてしまうかもしれませんが、
もしこれからpiscineを受ける予定の人は絶対にレビューは全力でやりましょう!

コミュニケーションを学ぶ学校

 42はプログラミングを学ぶ学校でありますが、同時にエンジニアのコミュニケーションを学ぶ学校でもあると思います。何度も申し上げた通りですが、立ち止まっていても助けてくれる先生はいません。
困っていたら左の机に座っている人、その人もダメなら右の机に座っている人に聞くしかありません。
(ただ、優秀な生徒が主催で初心者講座をしてくれることもあります!コミュニティは盛んです!)

 自分のわからないことを明確に伝える力、相手のわからないことを理解する力、自分の分かっていることをわかりやすく相手に伝える力、このような能力は否応なく42では鍛えられることになります。

 これらは紛れもなくコミュニケーション能力であり、これほどまでにこの能力を問われる学校を42以外に僕は知りません。

まとめ

 初日は辛かったけど、こんなにエキサイティングな教育体験は初めてでした。
学校から与えられる勉強が楽しいということはあまりありませんでしたが、42で缶詰になって勉強したことは本当に楽しかったです。(今まで通学の電車の中では大好きなアニメを見ていましたが、piscine中は意欲が強すぎて代わりにガッツリ勉強してました。それぐらい勉強が楽しかった!)

 もちろん42に入ればみんなこんなに楽しめるとは思ってません。元々私がプログラミングやコンピュータに 強い興味を持っていたという原因ももちろんあると思います。実際「piscineつらい。。。」と言っている人も結構見かけました。

 プログラミングを長い期間をかけて学びたいという人にはもちろんですが、
従来の講義型の教育に不満を持つ人にとってはおすすめできるとっても面白い学校です。
42ではつらいこともたくさんありましたが、楽しむ気持ちを忘れず全力で取り組めば絶対に価値のある経験ができると確信しています。

 最後に、もしこれからpiscineを受けるという人のために僕からひとつアドバイスを残すとしたら
レビューをおろそかにするな!!
という言葉を送ってこの記事を締めくくりたいと思います。

ドロップアウト。

初投稿です。

 

日頃思ったことを随筆みたいに書き残そうと思って始めました。

 

最近、大学に入って教育というか、レールに乗った人生を続けた先に何が待っているか考えてみました。

 

世の中には非凡になりたい(お金持ちになりたいとか、社長になりたいとか、セレブになりたいとか、なんか人と違う人生を送りたいとか)

 

って思っている人はたくさんいるけど、実際は凡庸な生活に終始するのが大半だと思う。

 

レールに乗った人生は大学が最後、っていうけど俺はそうは思わない。

 

チャレンジは、少なからず既得権益を捨てる、すなわちドロップアウトに結びつくことが多い。

 

例えば起業したい!なんて場合。

 

大学をとりあえず卒業して就職したら、、とか思ってると

 

せっかく就職したばっかりなのにもうドロップアウト、、?

もうちょっと会社に慣れたら、、、

 

なんて、安定のレールは行く先々であなたの後ろ髪を引いてくる。

 

いつかチャレンジしたい、そう未来の自分に期待して結局、

「いまはそのタイミングではない」と判断してしまい、結局レールに乗り続けてしまうのが多くの人を凡庸たらしめるプロセスではないか。

 

いつかはレールを外れなければ、リスクを取らなければ、大きな成功もない。

 

逆に言えば、いつドロップアウトを考えてもタイミングとして間違いではない、ともいえるのではないか。